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6年間にわたる万科養老不動産の研究成果

業界ニュース 2016-07-19

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六年間の歳月を重ねても、杭州万科の当初養老分野における経営モデルチャレンジから齎した苦しさを消すことができないようだ。「不動産製品」と「養老サービス」という天秤の両端に立ち、利益のバランスをいかに取るかは、企業が避けて通れない難問である。

杭州万科の養老不動産の六年間にわたる発展の軌跡において、踏み出された一歩一歩に「随園」の跡が見られる。

2011年、杭州万科の初の養老住宅団地「随園嘉樹」が余杭良渚で竣工し、2013年に初めて販売された。歓声が起こる「完売」の喜びの最中に、郁亮氏によって真正面から水をさされ、「失敗した」テストケースだと言われた。

「市場の反応は悪くないが、意外なことに、購入者は高齢者ではなく、10年後自分の老後生活のために買う人ばかりだ。物件は売れたが、養老業務の実験は予定通りにうまく行かなかった。」

 郁亮氏がいう「失敗」は、杭州万科が養老業務実験において「不動産営業マン」という役割から脱出できないに違いない。その後の三年間において、杭州万科の養老業務の探索は「サービス」要素を次第に拡大してきた。例えば、2014年にデビューした「嘉木養生公寓」と「里仁日照中心」、及び2015年と2016年に相次いでデビューした「随園院」、「随園之家」。

しかし、六年間の歳月を重ねても、杭州万科の当初養老分野における経営モデルチャレンジから齎した苦しさを消すことができないようだ。「不動産製品」と「養老サービス」という天秤の両端に立ち、利益のバランスをいかに取るかは、企業が避けて通れない難問である。

ただし、万科は養老不動産における研究成果は結構な財産となっている。少しでもみんなにヒントを与えられればと思い、ここでシェアしたいと思う。中国養老コンサルティングチームの資料整理に感謝の意を申し上げる。


1.養老不動産の建築設計の特徴

スペースの配置は高齢者の自立性、健康性、安全性を反映している。

設備と施設は高齢者の身体尺度と心理、生理特徴に基づいて設計されている。

適用性を強調し、高齢者と介護者の使用ニーズに合わせ、改造可能な空間になっている。

2.養老不動産の共用スペースの設計要領

住宅のバリアフリーという設計要領

段差のあるところに緩やかな階段と傾斜路を設ける。基準は下記の表を参照。

傾斜路の始点と終点に幅員1.5メートル以上の車椅子の踊り場を設ける。

傾斜路は壁際に寄せてない場合、手すりの下端に50mm以上の立ち上がりを設ける。

3.建物出入り口の共用スペースの設計

・傾斜路の設置

出入り口前の道に階段がある場合、傾斜路を設ける。傾斜路は、車椅子が通行できる程度の幅及び緩やかな勾配で設計されなければならない。

・手すりの設置

階段及び傾斜路に連続手すりを設ける。手すりはしっかりと固定し、手触りと耐久性を考えなければならない。

・庇の設置

出入り口及び傾斜路に庇の設置を推奨する。

・滑りにくい仕上げ材の敷設

床面は平坦で水溜りがないように敷設し、滑りにくい仕上げ材を使用する。排水溝を設置する際、車椅子の通行に支障がない溝蓋を設ける。

・勾配の緩やかな階段

蹴上げは120mm以下、踏み面の幅は380mm以上でなければならない。 0.webp.jpg

4.廊下及びエレベータの設計要領

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・エレベータ内部の設置

かご室の壁面に床から0.9m及び0.75mのところにそれぞれ手すりを設置する。かごの戸に向かう壁面に傾めに壁掛け鏡を設ける。

かご操作盤は車椅子使用者に対応した高さに、且つ両側で操作できるように設置する。

エレベータの開閉時間は長めに設置する。また、閉じかけたドアに挟まれないように赤外線センサーを組み込む。

・ポスト及び掲示板の設置

支障がない位置に、すべてのユーザーに便利な高さに設置する。

・エレベータの設置

3階以上の建物はエレベータを設置する。

エレベータの寸法は担架の長さに対応する。

エレベータと建物の廊下に段差がないように設置する。

エレベータの最小寸法は1400mm(w)x1350mm(D)にする。

・休憩用ベンチの設置

エレベータを待つ間に腰を掛けて休憩したり荷物を置いたりできるようにベンチを設置する。

・便利な出入り口

車椅子が通行できる800mm以上の幅を確保する。出入り口に階段を設けない。レバータイプのドア、自動ドアの設置が好まれる。

・滑りにくい仕上げ材の敷設

床面は平坦で水溜りがないように敷設し、滑りにくい仕上げ材を使用する。タイルの間の隙間は空けすぎにしない。

・車椅子が回転できるスペースを設ける。

5.共用廊下の設計要領


 

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・廊下幅員の設置

車椅子と通行人が並んで通行できるように1.2m以上の幅を設ける。

・連続手すりの設置

0.9m及び0.75mの高さ、壁面から40-50mm離れたところにそれぞれ横向きの丸棒手すりを設置する。

・窓や扉は通行の支障にならないように設置する

窓や扉は廊下通行の支障にならないように設置する。

・滑り止めの床面

床面は平坦で水溜りがないように敷設し、滑りにくい仕上げ材を使用する。

・突出物のない壁面

消火器、掲示板は廊下通行の支障にならない位置に設置する。

・階段のない床面

エレベータから乗降ロビーまでの出入り口及びエントランス部分の階段を無くす。段差が有る場合は傾斜路を設置する。

6.共用エレベータの設計要領



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 ・識別しやすい階段の踏面

階段に影が生じないように、光の取り入れと照明を考慮し、識別しやすいように階段の色と素材を変える。

・踏面の滑り止め対策

踏面は滑りにくい仕上げ材を使用し、踏面沿いの同じ平面に滑り止めバーを付ける

・階段の幅員を充分に

杖を使用する高齢者とその付添人が並んで通行できるように、幅員は約1200mmに設ける。

・手すりの設置

階段の手すりはしっかり固定する。丸棒に近い手すりを使用し、階段の両側に連続的に設置する。端部は下向きまたは壁面向きに曲がる。可能なら、廊下とつながるようにすることを推奨する。

・勾配の緩やかな階段

万が一転落した場合、転落距離をなるべく短くするよう、踊場のある屈折階段を使用する。踏み面の高さは150mm以下、幅は300mm以上に設けなければならない

7.敷地設計要領

スピーカーを設置

充分な照明

エントランスや廊下に充分な照明を確保する

階段で暗い影が生じないように、照明の位置と角度を調整したり、低位置照明を設置したりするように工夫する。

手すりの設置

階段の両側に連続手すりを設置しなければならない。

・勾配の緩やかな階段

床に段差が有る場合、階段の付近に傾斜路を設置しなければならない。

滑りにくい仕上げ材の敷設

出入りの道と階段の傾斜路の床面は平坦に、水溜りが生じないように敷設しなければならない。通路の中央にマンホールを設置する場合、地面から盛り上がらないように工夫する。

車庫の設置

車庫から玄関まで雨に濡れないで移動できるように、車庫はエントランス付近に設置すべきである。

・庇の設置

出入り口に広めの庇を設置する。

8.内部空間の設計要領

1)壁面

壁面の曲がり部分にアール処理を行う

壁面に手すり以外の突出物を無くす。消火栓を壁の中にはめ込む。

手すりは、床面から700800mmの高さで連続的設置する。手触りのよい木材を使用し、断面直径40mmにする。曲がり角にアール処理を行う。

2)床面

吸音機能のある素材、浸水しても滑りにくい仕上げ材、耐久性のよい素材を使用する。

9.住宅室内の空間設計要領

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戸・窓の設計要領

ドアの幅員は車椅子の出入りに対応し、敷居を設けない。外側のドアの有効幅は1.1m以上、内側の通行幅員は0.8以上に設置しなければならない。

扉は開閉しやすく、開き戸の代わりに引き戸を使用する。ガラスドアを使用してはいけない。

ドアノブは長めのレバーハンドル式で、ハンドルは高さ0.91mの位置に設置する。

部屋の窓は高さ750800mm程度の位置に設置する。

窓の幅員は適度に広げ、一般的に250300mm以上に設置する。

低めの窓の裏側に0.91mの安全柵を設置すべきである。

10.玄関の設計要領

・開閉しやすいドア

自動開閉装置の付くドアを優先する。高齢者が操作しやすいように、丸型ハンドルよりもレバーハンドルの使用を推奨する。

・適度な照明と操作しやすいスイッチ

靴の履き替えと階段の上り下りを考慮し、玄関には充分な明るさを確保し、暗い影が生じないように工夫しなければならない。

目立つスイッチを使用する。

・玄関の敷居の高さの工夫

玄関の敷居は高さ50px程度に設置する

・手すりの設置

靴の履き替えと上り下りしやすいように、手すりを設置しなければならない。

握りやすい丸棒に近い手すりを使用する。

・階段の工夫

識別しやすいように、階段は上下異なる素材と色を使用する。

・滑り止め床面

浸水しても滑りにくい仕上げ材を使用する

タイルの隙間を広げすぎないようにする。

1.車椅子の高齢者を考え、玄関に車椅子を一時置くスペースを確保する。

2.高齢者が玄関に散らかっている靴に躓いて転倒しないように、靴箱の下に高さ300mmのスペースを空け、よく履く靴を置く。

3.玄関に高さ850mmで、高齢者の手すり代わりの機能を兼ねている一時置き場を設置する。

4.壁掛け鏡が車椅子と衝突しないように、鏡の下部を床面から350mm以上につける。割れにくい鏡面素材の使用を推奨する。

5.濡れた傘を収納するための傘立てを設置する

6.玄関に防塵マットを常設する。厚すぎたり、そりあがったりしないように工夫する。ドアの開閉や車椅子の通行に支障がないようにする。

7.履き替え用の椅子のそばから150mm~200mmのところに高齢者が立ち座りする際に凭れる縦向きの手すりを設置する。

8.高齢者が座って履き替えられるように、玄関にスツールを設置する。

靴の履き替えなどの基本機能のほか、介護者、担架の出入り、車椅子の通行・回転のためのスペースを考えなければならない。

11.室内廊下の設計要領

・連続手すり

丸棒に近い手すりを使用する。

手すりの端部は下向きまたは壁方向に曲がる。

・充分な光を取り入れる照明設計

ほかの部屋と明るさの差を無くす。

お手洗いの入り口と階段のある低いところに壁掛け照明をつける。

・使いやすいスイッチを取り付ける

指示機能がつく大きいスイッチを設置する。

廊下の長い部屋は、複数の箇所にスイッチを設置する

・段差のない床面

床面は段差を無くし、各部屋間の床面の段差を3mm以内に抑える

・使いやすい手すりの高さと素材

手すりの高さは約700800mm

素材の手触りと耐久性を重視する

・広い廊下

杖を使用する高齢者とその介護者が並んで通行できるように、廊下の幅員は1m以上に設ける。

部屋の出入り口の幅員は800mm以上に設ける。

・滑り止め床面

床面に滑りにくい仕上げ材を使用する。

転倒防止のため、硬い素材の使用を避ける。

12.階段の設計要領

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 階段の幅員は1200mm以上で、2人の介護者が高齢者を支えて通行できるようにする。

踊場の有効幅員は階段の有効幅員を下回ってはいけない。踏台の縁沿いはアールにし、突出してはいけない。階段には500600mmの指示ゾーンを設ける。

手すりの断面半径は3040mmにする。手すりと壁面の間に4050mmの隙間を設ける。

手すりは高さの異なる二段(900mmと750mm)を設置する。

・階段の形状

階段は勾配がゆるく、休憩用の踊場を設ける。

上階や下階の階段が廊下にはみ出すことのないようにする。

・広い階段

杖を使用する高齢者とその介護者が並んで通行できるような階段を設置する。

・階段の踏み面と蹴上の高さ

踏み面に滑り止め効果のある素材を使用する。

滑り止めバーと階段は同じ平面に設置する。

階段の蹴上部分に蹴上板を設ける。階段の縁沿いは突出してはならない。

・充分な照明

濃い影が出ないように、複数の照明器具を設置する。

・便利なスイッチ

センサーのほか、指示機能のある大きいスイッチを設置する。階段の上下で操作できる両切りスイッチを使用する。

・手すりの設置

しっかり固定し、丸棒に近い手すりを階段の両側に取り付ける。

手すりの端部は下向きまたは壁面に向かって曲がる。

13.浴室の設計要領

・手すりの設置

浴室の出入り口付近、浴槽の横及び蛇口側の壁に水平、垂直の手すりを取り付けなければならない。

・緊急通報装置の設置

緊急通報装置を取り付けやすいように、あらかじめ配線工事を済ませる

・操作しやすいシャワー蛇口、

使いやすくて、水温調節が可能な蛇口を手に届けるところに取り付ける

・適切な高さの浴槽

浴室の床面から浴槽の縁までの高さを750px1250pxに設け、高すぎにしない。

・階段をなるべく少なくする

やむを得ず階段を設ける場合、手すりをつける。

・滑りにくい仕上げ材

防水・滑りにくい仕上げ材を使用する。

・介護用スペース

浴室には介護の際に必要なスペースを確保する。

・開閉しやすい安全ドア

引き戸または折れ戸が最適。

ドアには安全ガラスなど割れにくいガラスを取り付ける。0.webp (6).jpg

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 1.  高齢者は重心が安定できる腰掛便座を使用する。貯水タンクには大きめのレバー式洗浄スイッチを取り付ける。

2.  ウォッシュレットを設置し、高齢者のトイレ問題を解決する。一般的に右側で操作をするため、便座の電源コンセントは便座の右側、床面から400mmの高さに設置する。

3.  高齢者が使用する便座のそばにL型の手すりを取り付ける。手すりの水平部分は床面から650700mmの高さに、垂直部分は便座の前沿いから250mm、上部は1400mm以上に設ける。

4.  緊急通報装置の距離は100mm以内、床面からの高さは4001000mm程度に設置する。その位置配置は手すりの使用またはトイレットペーパーを取るとき怪我をさせないように工夫する。高齢者が転倒しても緊急通報装置が使えるように、引きひもを付け、下端を床面から100mmのところまでぶら下げる。

5.  高齢者の手を伸ばしたら届くように、トイレットペーパーホルダーは通常、便座の前方片側に設置し、高齢者は大きな動きをしなくても済むように工夫する。高齢者にタイムリーなトイレットペーパー補充を注意するため、2ロール収納可能のトイレットペーパーホルダーを設置する。

14.キッチンの設計要領

・使用しやすい作業台の設計

合理的な作業ラインの設計

作業台の高さは高齢者が座って作業できるように対応する

・緊急通報装置及び火災通報装置の取り付けまたは通報装置のための配管・配線工事

・光たっぷりの照明

キッチン全体の照明を考えると同時に、作業台の照明も考える。

・キッチンの面積条件

使用面積は6m以上、幅の有効寸法は2.1m以上に確保する。

・使いやすい収納棚

収納棚は使用頻度が高いため、使いやすい位置に設置する。

・安全操作装置

使用途中の消火またはガス栓の閉め忘れに備え、ガスコンロの上方に安全装置を取り付ける。

なるべく火のない電磁調理器などのキッチン用具を使用する。

・操作性に優れた蛇口

操作しやすく、調整しやすい蛇口を取り付ける

・滑り止め・汚れ防止の床面

床面は浸水しても滑りにくい仕上げ材を使用する。

1.高齢者のキッチンは合理的な空間寸法で設計する。常用設備の配置を良くまとめ、作業ラインを合理的に設置し、「冷蔵庫―流し台―コンロ作業」という理想の三角形を作り、時間、手間を省く安全なキッチンを設計する。

2.高齢者が座って作業できるように確保する。高齢者が足を入れられるように、作業台の下部に高さ650mmのスペースを設ける。昇降式作業台が最適。

3.中部棚の使用を推奨する。食器を洗浄してからすぐ置けるように、流し台上方中部の高さに水切りラックを設置する。コンロのそばに調味料、普段よく使う調理用具を収納できるような棚を付ける。

4.車いすを使う高齢者がもたれて作業台に近づいたり、作業時に凭れたりして体力の消耗を軽減するために、コンロ及び流し台の手前に心地よい手すりを設置する。

5.収納棚の取っ手のスタイル選択及び合理的な取り付け

取っ手の形状は滑らかで、つかみやすく、適切な寸法で、高齢者が心地よく操作できる合理的な高さの位置に取り付ける。

6.高齢者が食料品、栄養品、薬品をストックするニーズに合わせ、大容量の冷蔵庫を使用する。冷蔵庫の横には一時物置き台を設ける。

7.キッチンで簡単な食事ができるように、二人用以上のダイニングテーブルを設置する。物置台としても使える。高齢者の出入りに支障がないような位置に設置する。

8.コンロは自動消火機能がつき、換気扇と連動する。点火すると同時に換気扇が作動し、消火後換気扇が遅延運転してから自動停止し、高齢者の安全使用を確保する。

15.居間の設計要領

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 ・冷暖房の取り付け

取り付けのために、あらかじめ配管と専用電源を設置する。

石油ストーブ、ガスファンヒータの使用を避ける。

安全で、使いやすい窓フレーム

窓から直接に光を取り入れる。視力が低下しても識別できるように、ガラス戸に横線を入れる。操作しやすいドア鍵を使用する。

・光たっぷりの明るさ

自然の光を充分取り入れ、適度な明るさを確保するように工夫する。

・開閉しやすいドア

開き戸が最適。開き戸の場合、使いやすい握り式のドアノブを使用する。

・各部屋間の段差設置

段差をなるべく設けないようにする。やむを得ない場合、3mm以内に抑える。

・使いやすいスイッチ、電源コンセントの使用。

サイズ大きめのスイッチを設置する。電源コンセントは使いやすい位置に設置する。

・滑りにくい仕上げ材

床面に滑りにくい仕上げ材を敷設する。

1.高齢者のリビングは南向きにし、充分な光を取り入れ、植物のお手入れができるようにバルコニーを設置する。

2.エアコンは高齢者がよく座る位置に直接に当たらないように設置する。

3.高齢者の立ち座りが楽になるよう、適度な硬さのあるソファーを使用する。頭部と頚部を良く支えるためにソファーの背もたれは高めにする。ソファの肘掛は高齢者の立ち座りの際や仮眠を取るときにもたれるように使える。

4.リビングにはソファーのほかに、高齢者専用席を設置する。専用席は高齢者の出入りに支障を与えない、且つテレビを見る良い角度に設置する。

5.席の位置から家の出入り口の状況を確認できるようにする。高齢者が立ち上がらなくても来訪者や戸締りを確認できるので、安心感を与えられる。

バルコニーはできれば1.5m以上の奥行きを持たせ、植物のお手入れ、運動、洗濯物干し、物置及び車椅子の自由回転できるなど、高齢者のニーズに合わせる。

1.バルコニーと室内の空間を隔てるドアは採光、風通しの条件に満たし、順調な通行を確保する。

2.高齢者が不意に躓いたり、車椅子の通行に支障を与えたりしないよう、バルコニーと室内の床面段差を無くす。

3.養老住宅では、洗濯と物干し機能をバルコニーに集中して設置し、高齢者が出入りする頻度を減らし、濡らした室内の床面による転倒を防げるように工夫する。

4.洗濯機の横に小物洗い用のシンクを設置する。周りに洗濯物を仕分ける物置として、作業台を設置する。

5.バルコニーに昇降式物干し竿を設置し、布団を干しやすいように整える。

6.採光の条件を満たした上で、バルコニーに収納機できるために適度な壁面を設ける。吊戸棚をぶら下げたり、収納棚を置いたりして、分類収納を行える。

7.壁の片側に物干しを設置する。洗濯物が少ない場合、その物干しを使用し、バルコニーの物干しによる室内視線への支障やバルコニーでの作業への影響を減らす。

 養老住宅のダイニングに、より多くの機能が備わっているため、自然採光と風通しをさらに重視し、より快適、明るい空間を確保する。

養老住宅のダイニングに、より多くの機能が備わっているため、自然採光と風通しをさらに重視し、より快適、明るい空間を確保する。

1.高齢者が食器を持って遠く歩かず、すぐ料理を出したり、食器を並べたりすることができるよう、ダイニングスペースはキッチンの近くに設置する。

2.養老住宅では、ダイニングスペースとキッチンの間の視野を確保し、ダイニングとキッチンで作業する人同士がコミュニケーションをとったり、互いの状況を確認できるようにする。

3.自然な色を再現し、高齢者がテーブルに置かれた料理を確認できるように、ダイニングテーブルには充分な明るさを確保する。

4.キッチンの作業台や収納棚はダイニングとキッチン間の物置台として使い、高齢者が頻繁にキッチンを出入りすることによる体力の消耗を回避する。

5.休日に親族や友人の食事会を行うにつき、人数変動で困らないように、ダイニングスペースは適度な柔軟性を備える(ダイニングとリビングの空間共用、折りたたみ式のダイニングテーブルなどが使える)。

6.ダイニングテーブルの下のスペースの高さは、足や車椅子が入るスペースを確保する。

7.車椅子の高齢者がいる場合、食事専用席を設ける。専用席は車椅子が出入りしやすい位置、ダイニングテーブルの横の広めのスペースに設ける。

寝室は奥行きを増やし、活動空間を確保する。同時に、緊急時対応とプライベート対策を最大限に考慮する。  


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  1、高齢者は寒さに弱く、日差しを好むので、光がなるべくベッドに届くよう、寝室は南向きに設置する。

2.エアコンはベッドや座席に風が直接に当たらないところに取り付ける。

3.高齢者の手を伸ばして届くように、ベッドの横に緊急呼出装置を取り付ける。

4.生活時間の違いや、夜起き、寝返り、鼾などで互いに支障を与えないように、高齢者は別ベッド、別部屋で休憩する。

5.高齢者のベッドの横にもたれるための高めの台を設ける。大きめの台で、コップ、めがね、薬品、ライトなどの物置として収納機能も兼ねる(例えば、勉強机、サイドテーブル)。高齢者が随時ものを置き、中身をはっきり確認でき、見つけられるような仕切り付きのタンスや引き出しを設ける。

6.高齢者の寝室の出入り口に、救急搬送用の担架が出入りできないような狭い曲がり角を設けない。

7.高齢者の寝室の奥行きは一般の寝室より大きめにする。そのメリットとして、車椅子の回転に充分な空間が確保できることと、別々の休眠ニーズ(二台のベッドを並べるニーズ)に合わせること、まとまった活動空間ができることがあげられる。

回遊動線は室内の空間の拡大化、室内の風通しと採光の改善、視野の拡大、音声連絡などに大いに役立つ。

回遊動線:住宅内の各空間の間を行き来し、家中ぐるっと回れるというもの。各部屋間の出入り口の数及び位置を器用に調整することで、豊かな「回遊動線」ができる。

移動距離を短縮し、高齢者の不意な事故率を抑えられる

高齢者に不意な事故が起こる際、緊急救助をよりよく行える

視線連絡を強化し、高齢者のニーズを把握できる

音声通達を促進できる

風通しと採光に有利である。

間取り設計1LDK:面積約60平米。主な機能空間が南向き、景観良好である。両室共用バルコニー設計で、間取りの組み合わせを考慮する。0.webp (9).jpg

 設計要領:

u高齢者の良い使い心地を確保するため、南向きの大きめの幅員と奥行き・小さめを設けるように工夫し、居間、寝室、キッチンの採光を充分にする。uサービスバルコニーとリビングバルコニーがつながり、小さな間取りの中で一貫した便利な動線を作り、高齢者の洗濯、植物のお手入れ、日向ぼっこなどに活用できる。u大き目のウォークインクローゼットを設け、必要に応じて、介護人室に改造でき、各年齢段階の高齢者の収納または介護に対するニーズに合わせる。u寝室の大きさ、家具の配置は高齢者それぞれの生活ニーズに合わせる。

間取り設計2LDK:主寝室は南向き景観で、南向きバルコニーの設計を進める。小さい部屋はフリーに使える。

設計要領

主寝室は南向きに配置すると同時に、南向きの景観を確保するような南向きのバルコニー設計を考える。小さい部屋は寝室、勉強部屋、介護人室、子供部屋などさまざまな空間にフリーに使える。

回転の空間を確保し、車椅子の高齢者に対応するため、主寝室の面積を比較的に大きくする。両寝室の間にトイレを設置する。キッチン、ダイニング、リビングで一貫した開放的な空間を作り、高齢者の室内における動線がスムーズにできるよう、中部の移動空間を空ける。

物件の間取り設計は高齢者対応にレベルを向上させ、それぞれの高齢者により適切で、快適な空間を提供する。

16.万科の養老住宅への試み

設計理念

間取り設計は人と車の分流という設計要領を考慮し、高齢者の移動安全を保障する。

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団地の入り口におけるバリアフリー設計

団地内の通路におけるバリアフリー設計0.webp (11).jpg 

グループによる囲み型配置及び全面的なセキュリティ管理で、高齢者に帰属意識を与え、コミュニケーションの取りやすい近所付き合いを作る。

グループビル群の前方に「5in1」(休憩や雨宿り、セキュリティロック、郵便受け、牛乳受け、掲示板という5つの機能を集大成する)小型空間の設置。

中国の養老コンサルティング