「八項規定」が打ち出された下、星付きホテルの市場は「寒い冬」に入ってしまいました。最近、浙江省寧波市慈渓市の雷迪森広場ホテルが倒産し、中国で初めて倒産した五つ星ホテルとなりました。「寒い冬」を乗り切るために、一部のホテルは、格下げなどを通じて新たなポジショニングを図っています。もう一部のホテルは、クロスオーバー経営の道において華麗なる変身を遂げようとしています。近日、広東省東莞市人大会議のチーム討論では、東莞市女性起業家連合会会長•温家慧はホテルのシルバー産業へのモデルチェンジを提案したが、東莞市長はこの提案を認める意を表しました。

星付ホテルを老人ホームに改造する、このような提案は、高級で、堂々としており、上等です。実際には、上海ではこのような前例があります。2014年、上海虹口区長春路にある三つ星の虹葉ホテルが、「虹葉高齢者マンション」の看板を掲げました。ホテル側がモデルチェンジのアイデアを生み出した際に、虹口区四川北路街道老人ホームはいかにしてベッドを増加させるかについて困っているところで、双方は、レンタルの形で虹葉ホテルを老人ホームに改造することについてすぐに合意に達したということが背景でした。このことは、間違いなくホテルのモデルチェンジに新しいアイデアを提供しました。

ここ数年、高齢化程度の継続的な向上に伴い、主な市街区の養老ベッドの不足もますます顕著になっており、特に土地の値段が非常に高い都市中心部の繁華街で老人ホームを建設するには、用地コストが非常に高くなります。繁華街にあるホテルだと、位置、周辺施設などの面でかなり大きな優位性があります。営業成績が低下し、市場が不景気になっている前提の下、ホテルを養老施設に改造して経営していくことは、老人たちが養老施設に入居しにくいという問題を解決できるとともに、老人たちの生活品質に対する要求を満足することも可能です。ホテルの居住環境があくまで良いし、老人たちの家族が、すぐ近くに住んでいるから、老人の面倒を見ることも容易になります。

もちろん、ホテルを養老施設に変身することは、簡単に経営範囲を変えて看板を取り替えるわけではなく、多くのホテルがわっと養老施設に押し寄せて養老産業の混乱や資源の浪費につながることを防ぐことが大切です。星付ホテルは、養老施設に変身するには、現地の実際の養老ニーズをもとに、実情に応じて決めなければなりません。社会が期待する高齢者サービスは、単なる養老施設数の増加ではなく、品質の向上をもっと大切にしているのです。サービス、価格ともに優位性がなければ、五つ星ホテルでも、経営危機につながり、最終的に人々の期待に背いてしまいます。